なぜ青年海外協力隊から帰国後に、会社員に戻らないのか?
昨日「私、起業します。」というタイトルで、青年海外協力隊からの帰国後に起業をする事を書きました。
その中にあった
「もし帰国後に会社員に戻ったら、協力隊でやってきた2年間は無駄に終わってしまう」という想い
がきっかけで、帰国後に会社員になる可能性を捨てました。
その理由についてちょっとお話したいと思います。
理由① 協力隊の経験は必ずしも就職に有利じゃないから
JICAでは現職教員や現職公務員の参加など、会社を退職せずに参加できる仕組みを拡充して、なるべく会社に籍を残したまま参加することを推奨しています。
これは、帰国後にフリーターなど不安定な職につく帰国隊員が多かったので、こうした仕組みを作ったと言われています。
2年前に私が協力隊の面接を受けた際も、「民間でも会社がOKといえば現職参加ができるので、なるべく籍を残したまま来て欲しい」と強く言われました。
結局、会社の方で現職参加に対してOKが出なかったので、退職するしかなかったのですが…
帰国隊員の進路開拓支援などのサポートをしているのですが、国際協力分野ならまだしも、一般企業だと協力隊に行っていた事がプラスにはほどんどならず、遊んでいたのではないかと見てくる会社さえもあるそうです。
こうしたのを見ると、一度レールを外れて協力隊に行ってきた人の就職って大変なのかなと思います。
理由② 職に就かず、自分で仕事を起こせるネパール人を沢山見てきたから
ネパールという国は雇用がそれほどなく、中東やインド、韓国、日本に出稼ぎをして、国の家族に送金をしているというケースが多いです。
実際、ネパールのGDPの3割は海外からの送金で賄っているそうです。
そうなると…
自分で事業を始めるネパール人が本当に多くなります。
一例を挙げると
・ハイウエイ沿いでキュウリ10本だけ売っている農家
・奥さんの仕事ために100万円借金して、カフェを作った日本語学校の先生
・不動産業で年に1回取引成立したら、一年は食いっぱぐれないというフリーター
自分で仕事を作ろうという貪欲さがネパール人にはあります。
彼らを見ていると「もしかしたら物を売ったり、起業をするってハードルが低いのでは?」と思えてきたのです。
理由③ 協力隊の活動そのものが起業のようなものだから
協力隊の活動には様々あります。
「生計向上」「農業指導」「衛生改善」などなど
いずれの活動も、何も無い所から仕事を作ったり、計画を立てて進めたりと起業の準備運動のようなことが出来ます。
私は「生計向上」を活動にはしていないのですが、それでも目標を自分で決めて進むというのは起業そのものとも言えるかもしれません。
起業は思っているよりハードルが低い。
いかがでしたでしょうか。
これからの時代。会社員に戻るというのはリスクがあると思います。
思考を停止して、ひたすら働けばいいという時代でもなくなっていますし、自分で仕事を作って社会に貢献するほうがよっぽどやりがいがあります。
むしろワクワクしかしない。
そんな感覚は就職では絶対に味わえません。怖いですが、帰国後の絶好機を活かしてどんどん進めていきますよー。