「未来からの前借りをやめたい」京都にある坂ノ途中さんが、未来の農業に訴えるものとは!?
ナマステ!
全国の優れた経営者・ベンチャー・社会起業家を取り上げているこのシリーズ
前回は福島県会津にある「太郎庵」というお菓子屋さんを取り上げました。
今回は「農業ベンチャー」と呼ばれる会社の一つで、京都にある環境負荷の少ない農業を提唱し続ける会社に迫ります。
私は以前からこの会社に大変興味があり、私が帰国後に作りたい会社のイメージに一番近い会社と言っても過言じゃありません。
キーワードは「百年先も続く農業」と「四季を感じられる野菜栽培」
流通から「弾かれた」おいしい野菜を届けたい!
京都市にある「坂ノ途中」さんは、環境負荷の少ないと言われる有機や無農薬の栽培を行っている関西の若手・小規模農家と提携して、野菜の販売を行っている会社さんです。
有機栽培や無農薬の野菜農家さんは、
・病害虫での収量減少によりどうしても価格が高くなってしまうこと
・野菜の販売が小ロット
というデメリットがあり、一般で野菜を取引する会社からすると、「付き合いにくい相手」になってしまいます。
でも味は間違いない。
坂ノ途中さんはそんな生産が不安定や少量や野菜でも、販売してしていけるような仕組みを作っています。
旬の野菜を食べることも環境負荷を減らす!?
坂ノ途中さんかもう一つ大事にしている事とは、「旬」を感じられる野菜を販売されている事です。
みなさんは様々な野菜の旬をご存知ですか?
意外と旬を知らない作物は沢山あります。
例えばキュウリ
キュウリは夏野菜の一種なので、もちろん旬は6-8月
しかし、日本では年中スーパーで手に入れることが出来ます。
それはなぜなのでしょうか!??
日本の場合、指定野菜(国が特に重要と定めた野菜)について、安定的に供給し続けてなければならないという法律があります。
キュウリは指定野菜で年中供給し続けなければなりません。
そのために冬場にキュウリを作る産地ではビニールハウスを整備し、冬場は暖房を焚いてキュウリを栽培しているのです。
そういった旬の時期でない野菜は、石油製品など何かしらの環境負荷がかかっており、極力省こうとされています。
例えば、販売されている季節ごとの野菜セット
毎月、届く野菜は変わります。しかも、天候などで野菜の品目が変わる可能性も多々あるそう。
それでも、この時期の野菜が一番美味しいからと、旬を強く訴えたラインナップを用意されているのだと思います。
ニッチな分野は差別化が容易!
坂ノ途中さんは
・小規模有機農家
・旬
という一般の流通では見向きもされないようなテーマで、野菜の提案をされています。
人と同じものを作っていては、必ず価格競争に巻き込まれます。
そのため、ニッチな分野に挑まれたのだと思います。
ニッチな分野は差別化が簡単ですが、売上を急増させるのは難しいです。
ですが、リピーターを増やすことで、安定的な経営をすることは可能だと思います。
大多数の人と同じことをしない。
様々な生き方や仕事がある現代で、ニッチな分野でも食っていくことは可能になりました。
そんなニッチな分野で挑む「坂ノ途中」さんを、これからも追い続けたいと思います。